性欲と排卵日(生理)は関係している!?年齢による変化や欲求不満になる主なタイミングとは

排卵日 性欲_アイキャッチ

性欲というと、男性が持っている欲求というイメージがあるかもしれませんが、もちろん女性にも性的欲求はあります。

しかし、性欲の強さは人それぞれ違うもので、強い人もいれば弱い人もいるでしょう。

また性欲の高まりは、個人差だけでなく、年齢やタイミングなども関係しています。

女性の場合は、排卵日(生理)によっても変わるといわれています。

つまり、性欲の強さは、自分の嗜好や性格だけでなく、ホルモンも大きく関わっているのです。

「女性なのに性欲が強すぎるのはおかしい」「性欲がまったくないのは異常かもしれない」などと悩む必要はありません。

ここでは、性欲と排卵日の関係性や年齢によって変わる性欲の強さ、性欲が高くなるタイミングなどを解説していくので、性欲のお悩みがある方は参考にしてみてください。

目次

性欲と排卵日の関係性

パソコンで作業する手元のイメージ

性欲は、性交やマスターベーションなど「性的な行為を満足させたい」という欲求です。

一般的には、生理前になると性欲が高まるといわれていますが、実は排卵前のほうが高くなる傾向にあります。

排卵とは、卵巣の中で育った卵胞に対して、大量に分泌された黄体化ホルモンが排卵を促すことにより卵胞の壁が破れ、卵子が腹腔内に飛び出す状態のことです。

そして、排卵が起こる日を排卵日といいます。

排卵日の直前には、妊娠をするために必要となる、エストロゲンというホルモンの分泌量が急激に増加します。

そのため、排卵日の前後には、女性の性欲が高まるといわれているのです。

女性の性欲に関係する3つのホルモン

カレンダーとナプキンと体温計

排卵日が女性の性欲に影響を与えるのは、下記の3つのホルモンが関係しています。

ここでは、これらのホルモンについて解説していきます。

生理後〜排卵前にかけて多く分泌される「エストロゲン」

生理後から排卵前にかけて多く分泌されるエストロゲンは、肌や髪のうるおいを保ったり、女性らしい体の丸みを作ったりする働きを持つ女性ホルモンです。

また、膣を濡れやすくしたり、性行為による快感を高めたりする働きがあるといわれています。

排卵後〜生理前にかけて多く分泌される「プロゲステロン」

排卵後から生理前にかけて多く分泌されるプロゲステロンは、乳腺を発達させたり、基礎体温を上げたり、受精卵の着床にも関わる女性ホルモンです。

このように、妊娠しやすい体内環境作りや妊娠状態を維持するための役割があるので、性欲をおさえる働きがあります。

性的衝動を高める役割を果たす「テストステロン」

テストステロンは男性ホルモンの一種ですが、女性の卵巣や副腎でも生成されています。

テストステロンには、性的な興奮や欲望を刺激する働きがあるため、分泌量が増えることで性的衝動が高まるといわれています。

年齢によって異なる女性の性欲の強さ

ウインクする女性イメージ

性欲はホルモンの影響を受けますが、ホルモンの分泌量は年齢によって変わるため、排卵日の影響だけでなく、年齢で強さが変わることもあります。

特に、下記の年代は変化が出やすいといわれています。

もちろん50代や60代でも変わりますが、更年期になるとホルモンの分泌量が大幅に減少してしまうため、20~40代のような大きな変化はありません。

そこで、ここでは、20代30代40代で異なる女性の性欲の強さを解説していきます。

20代女性の性欲

男女ともに、20代は性的衝動を高めるテストステロンのレベルがもっとも高くなります。

そのため、20代の女性の性的な欲求は、かなり高いといえるでしょう。

ただし、20代後半になると生殖能力が低下することから、テストステロンの分泌も低下すると考えられています。

30代女性の性欲

性的衝動を高めるテストステロンは、20代後半から30代にかけて減少するのが特徴です。

しかし、同時にエストロゲンの分泌も減ってくるので、総体的に見るとテストステロンの働きが強化されます。

そのため、30代でもまだまだ性欲は強く、また経験の余裕からオーガズムに達しやすくなる人も増える傾向にあります。

快感を求めて、性的な欲求が高まることもあるかもしれません。

40代女性の性欲

40代になると、体は徐々に閉経に向かうため、エストロゲンの分泌量が減少します。

エストロゲンが減ると、膣が濡れにくくなったり、感受性が弱くなったりするため、性的な快感が得にくくなります。

人によっては、性交時に痛みを感じるようになることもあるので、性欲が低下することがあるかもしれません。

また、エストロゲンの分泌量の減少は、膣炎や膣の弾力低下などの症状を引き起こすこともあり、膣トラブルのリスクが高くなるため注意しましょう。

女性の性欲が高くなる主なタイミング

赤で書かれたハート

女性の性欲が高くなるタイミングは、下記の2つといわれています。

ここでは、なぜこれらのタイミングで性欲が高くなるのかを解説します。

生理開始日から2週間後くらいのタイミング(排卵前後)

女性の性欲は、生理開始日から2週間後くらいの排卵前後のタイミングで高くなるといわれています。

その理由は、排卵前にエストロゲンの分泌量が増えるからです。

エストロゲンには、性的欲求を刺激する働きがあるといわれているため、性欲が高まります。

女性ホルモンの変動

また、この時期は膣分泌液の量が増えるので、性交しやすい体内環境が整います。

排卵後は、性衝動が高くなりやすいテストステロンが優位になることから、排卵前後は性欲が高くなるのです。

食事をとって2時間経ったタイミング

食事をすると体内では消化活動が行われますが、ある程度消化が終わると「空腹が満たされた」と感じる満腹中枢を刺激します。

この満腹中枢の近くには、性欲を司っている中枢神経があり、満腹中枢が刺激されることでこの中枢神経も刺激されます。

満腹中枢が刺激されるタイミングには個人差がありますが、一般的に食事をとってから約2時間後といわれているため、性欲が高まるのです。

女性の性欲が低下してしまう主な理由

好きな人との話題でダメなことのイメージ

女性の性欲は、排卵日に関係なく低下してしまうことがあります。

低下する主な理由は、以下の4つが挙げられます。

ここでは、なぜこういった理由が性欲の低下につながるのか、詳しく見ていきましょう。

性交渉時に痛みや出血を伴う症状を発症している

性交渉時に、痛みや出血を伴う症状を発症する場合、性交渉自体が苦痛になってしまうため、性欲が低下することがあります。

これらの症状は「性交痛」と呼ばれるもので、性交痛が起こる原因は、以下のとおりです。

性交痛が起きる原因
  • 膣が乾燥している(濡れにくい)
  • 膣分泌液の量が少ない
  • 膣壁が薄い

膣は男性器を挿入する部分なので、乾燥していたり濡れが少なかったりすると、摩擦によって痛みが生じます。

また、膣壁が薄いとこすれてしまい、出血することもあります。

また、このような状態で性交渉を続けると、膣や周辺に炎症が起こり、さらに症状がひどくなることもあるので、注意が必要です。

ただし、しっかり濡れているのに痛みや出血が起こるという場合は、子宮内膜症など婦人科系の疾患が原因かもしれません。

特に膣や周辺ではなく、子宮など内部に痛みを感じる場合は、早めに医師の診察を受けましょう。

ストレスや疲労を感じている

性欲は興奮すると強くなるというイメージがあるかもしれませんが、実はリラックスしていないと、性的な欲求自体がわかなくなるという説があります。

仕事や家事、育児などでストレスや疲労を感じていると、リラックスした状態ではないため、体は休息を求めることから性欲低下が起こることがあります。

また、ストレスや疲労は、自律神経の乱れを引き起こす原因です。

自律神経が乱れると、交感神経からリラックスモードになる副交感神経への切り替えが、スムーズにいかなくなります。

副交感神経が優位になれば膣の湿潤が促されますが、交感神経が優位になっていると性器は乾いた状態のままなので、性欲が低下するともいわれています。

妊娠や出産を経験した

妊娠や出産を経験している場合、心理的な要因で性欲が低下することがあります。

妊娠をすると、当然ですが子宮に赤ちゃんがいるので、性交渉をするときに影響がないか心配になってしまうでしょう。

特に、安定期に入るまでは流産のリスクがあるため、性欲どころではないかもしれません。

また、人によってはつわりがひどかったり、体調が悪くなったりすることから、性欲が低下することもあります。

さらにお腹が大きくなると、性交渉自体が難しくなってしまいます。

出産をすると、数時間おきの授乳やおむつ替え、夜泣き、離乳食の始まりなど育児にてんてこまいになり、性的な欲求が薄れるという人も少なくありません。

また、赤ちゃんとの触れあいによって心が満たされることで、性交への意欲がわかなくなることもあります。

服用している薬の副作用で低下している

薬を服用している場合、その副作用で性欲が低下している可能性もあります。

薬の中でも、特に性欲への影響が出やすいといわれているのが、うつ病治療などに使われるSSRIの「パキシル」や「ジェイゾロフト」です。

これらの薬には、性欲低下や勃起障害、オーガズム障害など、性機能障害を引き起こす可能性があるといわれています。

治療のために服用しているので、主治医には相談しづらいかもしれません。

しかし、性機能障害になることで、さらに精神的に辛くなってしまうことがあります。

できれば主治医に伝えて、減薬やほかの薬への変更など対処方法を見つけてもらいましょう。

また、人によっては低用量ピルの服用により、性的欲求が低下することもあります。

低用量ピルは卵巣を休眠状態にするため、テストステロンが分泌されなくなることで、性欲がわかなくなる可能性もあります。

【まとめ】女性の性欲と排卵日は大きく関係している

性欲の問題はとてもデリケートなので、家族であってもパートナーであっても、気軽に相談できないという方も多いのではないでしょうか。

しかし、性欲の強さは人によって異なるものであり、また排卵によるホルモンの影響も受けるので「強い」「弱い」などの波に悩む必要はありません。

そもそも、性に対する欲求は、人間が持つ三大欲求の1つです。

性欲があるのは当然のことで、それが強かったとしても異常ではありません。

ただし、排卵日が大きく関係しているのも事実なので、性欲と上手に付き合っていくには、排卵日を正確に把握しておくことがポイントになります。

性欲が強くなるタイミングを知って、パートナーとの関係性に活用したり、自分を適切にコントロールしたりして、QOL(Quality of life)を上げていきましょう。

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心も体も健康で、自分らしく生きてほしい。そのために多くの選択肢を与えたい。
そんな思いで、女性の生き方を見直すきっかけとなるような、有益な情報を発信しています。

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